有機元素分析の新常識
当社の有機元素分析装置の主力製品UNICUBEをご覧ください。 この元素分析装置は、ランニングコストが低く、ミクロ元素分析装置でありながらマクロ分析装置に匹敵するダイナミック測定レンジを備えている優れものです。UNICUBEは固体や液体の試料に含まれる炭素、水素、窒素、硫黄の同時分析が行えますが、0.1 mgの高純度化学物質から15mgの液体燃料や1 gの土壌 (不均一試料) まで幅広く応用でき、さらには酸素と塩素の測定オプションを追加することも可能です。頻繁なメンテナンスが不要で連続稼働時間が長く、かつ静粛性にも優れているので、快適に分析業務が行えます。
UNICUBE 製品ハイライト
幅広い試料条件
幅広い元素濃度と試料重量、酸素と塩素の測定オプション
マトリックスに依存しない高い信頼性
一般的に燃焼が困難な試料でも難なく測定可能
抜群の水素・硫黄分析
CHNS同時測定でも高感度な水素やサブµgの硫黄の分析
長い連続稼働時間
頻繁なメンテナンスが不要で長い連続稼働時間を確保
特長
試料を選ばないダイレクト温度制御式ガス脱着 (ダイレクトTPDテクノロジー)
UNICUBEは、最高の信頼性と性能を発揮するガス分離技術であるダイレクトTPDテクノロジーを採用し、最強の検出器と組み合わせにより、幅広い試料条件に対応します。同技術は広いダイナミック測定レンジを保証し、その優れたピーク分離性能により、C:NおよびC:Sの元素比が最大12,000:1の試料にも適応できます。これにより、試料重量が0.1 mg程度のわずかな均質物質や最大1 gの不均質試料の分析が可能になります。 UNICUBEは、炭素含有量が最大14 mg (CNモード時は最大50 mg) の試料の分析が行える上に、赤外線検出方式の酸素や硫黄の高感度分析や電気化学式セルによる塩素分析といった各種オプションキットも用意されています。
ブランクフリー試料導入と酸素ジェットインジェクションによる信頼性の高い測定結果
UNICUBEの分析結果は最高の精度と正確さを伴います。 これは特許技術であるボールバルブを利用し、周辺空気の混入を防ぎながら試料を燃焼管へ導入することによるもので、特に微量窒素分析に役立ちます。さらに、燃焼点に酸素を直接吹きかけるジェットインジェクションと最高1,200°Cの電熱炉温度の組合せにより、試料を完全燃焼させてガス化することができます。これはマトリックスに依存しない高精度元素分析のための前提条件となります。
優れた水素・硫黄測定能力
正確な水素および硫黄の濃度測定を確実に行えるよう、UNICUBEの装置内部のガス配管類は隙間なく加熱されています。これにより、経路内での微量水分の凝縮を抑えることで、水素と硫黄の定量結果が誤ることを防ぎます。さらにUNICUBEには微量硫黄分析用の赤外線 (IR) 検出器を追加できます。そのため、1度の分析で熱伝導度検出器によるCHNデータと、IR検出器によるサブµgの硫黄データを同時に収集することができます。
メンテナンスが少なく、長い連続稼働時間
UNICUBEは、24時間365日の稼働と迅速で自動化された元素分析を目指して設計されています。 標準で120検体用のオートサンプラーを備え、いつでも試料を追加するこができます。 燃焼灰をトラップする大きなアッシュフィンガーと長期間変動しないキャリブレーションはメンテナンス頻度を大きく低下させ、その結果、システムの連続稼働時間が格段に長くなります。 メンテナンスが必要な時はいつでも、ユーザーフレンドリーなクランプ式配管接続により工具不要なメンテナンスが行えます。また、電熱炉はスライド式で引き出せるため、燃焼管の脱着時に快適な作業姿勢を保てます。 その他に、最新の自動制御式空冷機能によってこのカテゴリーでは最も静かな元素分析装置となり、実験室の騒音レベルが抑えられます。
安心の10年保証
素晴らしい堅牢性と長寿命を備えたUNICUBEだからこそ、当社は高温燃焼炉と、熱伝導度検出器 (TCD) の 熱伝導度検出器セル (TCDセル) に10年保証を付与します。また長期サポートを大切にする当社のポリシーとして、製造中止後、最低10年間のスペア部品の供給を続けます。これにより、保有期間に掛かるトータルコストを大幅に抑えて投資回収に貢献します。
製品の詳細
UNICUBEは以下のモードで分析できるよう最適化されています。
- CHNS
- CHN
- CNS
- CN
- O*
- Cl*
秤量範囲
ミクロスケール(<1 mg)からマクロスケール(1 gの土壌)まで、および有機物は最大15 mgまで。
元素濃度範囲
大きなダイナミック元素濃度レンジ:
C:最大14 mg absolute もしくは0 - 100 %(CNモードは0 - 50 mg*)
H:最大2 mg absolute もしくは0 - 100 %
N:最大10 mg absolute もしくは0 - 100 %
S:最大3 mg absolute もしくは0 - 100 %
O*:最大6 mg absolute もしくは0 - 100 %
Cl*:最大1.2 mg absolute もしくは0 - 100 %
精度
<0.1 % absolute(均質物質の場合)、ただし試料タイプ、分析モード、システム構成による。
分析時間
≥ 7分 (CHNS同時分析の場合)、ただし元素濃度、試料重量、試料タイプ、測定モード、およびシステム構成による。
高温燃焼ユニット:
10年保証付き電熱炉は最大1,200 °C (スズ箔使用時はその燃焼時で1,800 °C) で試料を完全燃焼。試料に酸素を直接吹きかけるジェットインジェクションは、燃焼点における酸素濃度が最大となり燃焼時の酸素消費量を抑えます。従来は難燃性であった試料も100%の燃焼と回収が得られます。
パージ &トラップ クロマトグラフィー:
燃焼混合ガスはTPDカラムで吸着された後に各成分毎に脱着・分離されます。脱着には各成分の温度依存性を利用し、前のガス成分の検出シグナルがベースラインまで戻ったことを自動認識してから次のガス成分の脱着が開始されます。この結果、オーバーラップが無く完全にピークは分離され、さらにベースラインへの戻りを自動探知して分析時間は自動的に最適化されます。
検出器
- 熱伝導度検出器 (TCD)
- 硫黄/酸素分析用 赤外線 (IR) 検出器*
- 塩素分析用 電気化学検出器*
試料導入部
- 内蔵式オートサンプラーは、80検体用*、120検体用、または240検体用*のカルーゼルを選択可能(固体もしくは液体の試料をカプセルに封入した場合)、分析時に分析試料の追加が可能
- 液体試料を直接注入するタイプのオートサンプラー* (2 mlバイアル、50検体用カルーゼル) は洗浄用と廃液用のバイアルも完備、分析時に分析試料の追加が可能
電熱炉の最高温度
1,200 °C (試料をスズ箔に包む場合は試料燃焼時に1,800 °C)
機器コントロール
Windows®ベースのUNICUBE®専用ソフトウェアの主な機能は、測定、解析、LIMS統合、自動スリープ・ウェークアップによる自動夜間運転など。21 CFR Part 11に対応*
使用するガス
ヘリウム (又はアルゴン) と酸素
本体サイズ
48 x 55 x 57 cm (幅 x 奥行き x 高さ)