坑井プロファイリングによる石油・ガス貯留層の探査
安定同位体分析は、坑井プロファイリングによる上流貯留層の探査にとって重要な手法です。 新たに見つかった貯留層に存在する石油とガスの起源を解明することは、探査の実現可能性や適合性を判断するための重要な要件となります。そのため、貯留層の分布形態の推定のために油層同士の関係を明らかにすることに加えて、安定同位体分析は石油化学分析ラボの重要な役割です。
従来の貯留層の探査のみならず、シェールガスや炭層メタンなどの非従来型の「タイトな岩層」に存在する資源の開発においても、安定同位体分析に対する同様のニーズがあります。 炭素や水素のフィンガープリント解析することで、石油地球化学者はこのあらたな資源開発の継続的な推進を左右する新しい知見が得られます。
石油留分と天然ガスの分析
化合物特異的な同位体分析により、非常に正確な石油貯留層の同位体プロファイリングをすることで、生産される石油がどの油層由来なのかを評価できます。また、石油の起源とその熟成度を知ることで、あらゆる坑井サイトの実現可能性の立証が行えます。天然ガスの炭素および水素の同位体分析に、当社の専用ソリューションPetrovisION GC-IRMSシステムとlyticOS® ソフトウェアを用いることで、従来よりも大幅に分析が間が短縮されるため投資効率が大幅に改善されます。
石油と堆積物の分析
化合物特異的な同位体分析とバルク同位体分析の組合せは、石油の起源を理解する上でとても補完的ですが、NSOフラクションの窒素、硫黄、ならびに酸素の同位体分析も可能となります。 当社の安定同位体分析用の元素分析装置は、堆積物などのより耐火性の高い試料に対しても優れた分析性能を発揮するため、根源岩についてより深い洞察をもたらすことができます。
炭酸塩堆積物と溶存無機炭素量の分析
根源岩の炭酸塩堆積物を分析することで、石油貯留層がさらされてきた埋没過程と続成作用についての理解が深まります。 当社のiso FLOWシステムは、炭酸塩堆積物、溶存無機炭素量 (DIC)、および水を高精度で分析できます。 このフレキシブルなシステムは、溶解した硝酸塩を分析することも可能であるため、根源岩に関する完全な水理地質学を確立することができます。