使いやすさを追求した高性能TOC・水分析装置
acquray® の試料分解は、湿式酸化と高エネルギーUV照射の組み合わせによって行われます。これにより、あらゆる有機化合物が完全に分解され、正確な測定結果が導かれます。またモジュラーコンセプトであるため、液体試料専用の全有機炭素 (TOC) 分析用のベースモジュールに、任意で他のモジュールの追加が行えます。固体中の異なる炭素種 (TOC、元素状炭素 (ROC)、全無機炭素 (TIC)) が測定できる固体TOCモジュール、液体試料用の全窒素 (TN) モジュール、同じく液体試料用の全リン (TP) モジュールは、いつでもフレキシブルに追加できます。専用ソフトウェアにはあらかじめ幾つかの分析メソッドやキャリブレーション方法が備わっており、メンテナンス時期を知らせてくれるオートアラートが付属しています。これらのことから、acqurayシリーズは、低投資コスト、高いラボ運用効率、最小限のダウンタイムを求めるルーチン分析のラボに最適なソリューションとなります。
acquray 製品ハイライト
最高レベルの感度と高精度な測定結果
最大40 mlの試料注入量と精密赤外線 (IR) 検出器が貢献
幅広い分析ニーズにフレキシブル対応
TOC/TIC/ROC (固体試料)、TN(液体試料)、TP (液体試料) の追加モジュールを備えた、完全にカスタマイズ可能なモジュラーコンセプト
簡単で迅速な分析
ルーチン分析に適したユーザーフレンドリー設計
前処理の時間短縮とオートサンプラー
最大111検体をセットできるオートサンプラー、無人で安全なNPOC測定用の自動酸添加
特長
正確な測定結果に対する最も高い感度
acqurayは、最大40 mlという非常に多い試料量をインジェクションできます。高精度な赤外線 (IR) 検出器との組み合わせにより、検出限界はわずか数ppbまで下がります。acqurayの試料分解は、湿式酸化と波長の異なる高エネルギーUV照射の組み合わせによって行われます。この強力なUV照射と過硫酸塩は、非常に安定な有機化合物でさえも完全に分解し、正確な測定結果をもたらします。
あらゆる分析ニーズに対応する柔軟性
acqurayシリーズのモジュラーコンセプトは、業界トップの汎用性を備えています。湿式酸化方式の液体TOCモジュールをベースモジュールとして、追加のモジュールをいつでも取り付けることができます。サンプルスループットを高めるオートサンプラには、異なるバイアルサイズに合わせて複数のカルーゼルから選択できます。強力なダイナミック電熱炉を備えた固体TOCモジュールは、従来の900℃における酸処理を伴うTOC測定に加えて、最新の多段階昇温法によってTOC400、TIC900、ROCの異なる炭素種の分別定量が行えます。さらに、液体試料用の全窒素 (TN) モジュールと全リン (TP) モジュールの2種類を追加すると、コンプリートパッケージが仕上がります。acqurayは湿式酸化TOC分析装置としてTN/TPオプションを備えた世界初の製品です。
ルーチン業務に最適な簡単・迅速分析
acqurayシリーズは、最大限の堅牢性と最小限のメンテナンス労力となるように設計されているため、業界をリードする連続稼働時間を提供します。 装置の細部にまで簡単にアクセスできるように各コンポーネントが配置されているので、メンテナンスに掛かる時間を最小にします。 ユーザーフレンドリーで直感的に操作できる専用ソフトウェアは、機器の制御やキャリブレーションが簡単に行え、メンテナンスのタイミングを知らせてくれる便利な自動アラート機能も備わっています。 これらの特長から、acqurayを使用することでTOCや水の分析業務が大幅に改善されます。
高機能オートサンプラーで前処理時間を短縮
最大111検体をセットできるオートサンプラーは、24時間365日、安全に無人運転が行われるよう最適化されています。例えば、帰宅直前に試料をオートサンプラーへセットして分析を開始し、翌朝の出社時に分析結果を確認できます。さらに、オートサンプラーは不揮発性有機炭素 (NPOC) の測定用に自動で酸を添加できるため、サンプルの前処理が簡単、安全、迅速に行えます。そのため、ほとんど拘束されることなく分析はスムースに行われ、得られる測定結果にご満足いただけます。
製品の詳細
acqurayシリーズは基本的に湿式酸化方式の液体TOC測定用に最適化されていますが、フレキシブルなモジュラーコンセプトにより、他の元素やパラメータの測定用のモジュールを追加できます。以下の測定モードが選択可能です。
液体モード
液体モードは、まず、液体試料中TOCの濃度測定用として湿式酸化方式のTOCベースモジュールを使用しますが、これには最大111検体の試料をセットできるオートサンプラーが備わっています。次に、オプションとして、液体試料中の全窒素 (TN) および全リン (TP) を測定するための追加モジュールをそれぞれ接続できます。
固体モード
固体モードの場合は、オプションで試料を手動で導入する固体TOCモジュールを接続する必要があります。このモジュールは、固体試料中のTOC、TOC400、元素状炭素 (ROC)、全無機炭素 (TIC900)、全炭素 (TC) の濃度測定が行えます。
分析メソッド
最大40mlの液体試料をUV照射/過硫酸塩で分解することにより、液体試料中のNPOC、TOC、TIC、TCを測定。分光法で液体中の全窒素 (TN) や全リン (TP) を同時測定できるオプションあり。DIN 19539 (温度ランプ法) またはEN 15936に準拠した固体試料中のTOC、TOC400、TC、ROC、TIC900を定量するオプションの追加が可能。
広い検出範囲
液体中の炭素量として、数ppb - 1%
全自動オペレーション
オートサンプラー、自動酸添加モジュール、Windows®*ベースのPC制御により、自動化および無人運転が行えます。また、オプションで21 CFR Part 11対応ソフトウェアも利用可能です。
準拠公定法
acqurayシリーズは、以下の公定法に準拠しています;ISO8245、EPA 415.3、ASTM D4839、SM 5310 C、EN 1484 (すべて液体中のTOC)、DIN19539、EN 15936 (いずれも固体中のTOC)、ISO 29441 (液体中TN)、ISO15681 (液体中TP)など、多くの国や国際機関の公定法。
自動酸添加
液体中NPOCの定量のための自動酸添加機能
認定済み液体TOC標準液
キャリブレーション、バリデーションサービス、ならびにトラブルシューティングのための認定書付き液体TOC用標準液
TNモジュールとTPモジュール
液体中の全窒素 (TN) と全リン (TP) を測定するためのモジュールの追加が可能。TPやTNの濃度測定は、フローインジェクション分析 (FIA) と分光検出を用いて行われ、窒素はISO 29441、リンはISO 15681-1にそれぞれ準拠。
固体モジュール
DIN 19539に準拠して、多段階昇温法で固体試料中のTOC400、ROC、TIC900を測定。キャリアガスは、酸化性ガス (酸素) と非酸化性ガス (窒素) を測定途中で切り替えることにより、ROCとTICのピーク分離能を改善する機能あり。等温下で高温燃焼触媒酸化方式による固体中TOCの測定はEN 15936に準拠。
測定制御・データ解析ユニット
標準的な日本語版Winsows®* PC、専用の制御・解析ソフトウェア、24インチモニター、インクジェットプリンター、プリンターケーブル、卓上プリンターラック。
キャリアガスオプション
キャリアガスの供給として、ガスボンベはコンプレッサーと代替可能。また、コンプレッサーから発生したガスを精製するための精製器オプションあり。
電子天秤:
電子天秤と元素分析装置の接続が可能です。また当社の製品は多くの大手メーカ製品との互換性を有します。詳細については、お問い合わせください。