有機元素分析において他を圧倒する性能と汎用性
有機元素分析の常識を変えるvario EL cubeをご覧ください。この元素分析装置は、元素分析における最高のパフォーマンスと汎用性を有します。 vario EL cubeは、試料に含まれる炭素、水素、窒素、硫黄の同時分析が行え、さらに酸素、塩素および全無機炭素 (TIC) の測定オプションを追加することが可能です。 100 μg程度の医薬品から20 mgの液体燃料、さらには1.5グラムの土壌試料まで、vario EL cubeは最高の精度と正確さであらゆる元素分析のニーズに応えます。 さらに頻繁なメンテナンスが不要で連続稼働時間が長く、24時間365日の無人操作が可能です。
vario EL cube 製品ハイライト
驚異的な元素濃度と試料量
1 µgの元素濃度、最大40 mgの炭素量、最大1.5gの無機試料
マトリックスに依存しない高い信頼性
一般的に燃焼が困難な試料でも難なく測定可能
抜群の水素・硫黄分析
CHNS同時測定でも高感度な水素やサブµgの硫黄の分析
快適な操作性
高度な自動化と手軽なメンテナンス
特長
驚異的な元素濃度と試料量
μgレベルの元素量でも、高感度検出器と特許取得済みガス濃縮技術により、明瞭なピークの検出が行えます。まず、vario EL cubeには選択的にガス吸着する3種類のカラムが組み込まれています。各カラムは試料由来の燃焼ガスであるCO2、SO2、H2Oをそれぞれ吸着・濃縮しますが、一方、同じく試料由来のN2のみはどのカラムにもトラップされることなく検出器へ直接移動します。それから、前のガス成分の検出シグナルがベースラインまで戻ったことを自動認識してから次のガス成分の脱着が開始されます。つまり、vario EL cubeは試料タイプの影響を受けないよう自動的かつフレキシブルに適応することで、C:NとC:Sの元素比が極限の7,000:1の場合であっても、完全なピーク分離が行えるということになります。その結果として、他のいかなる微量有機元素分析装置と比べても、vario EL cubeは非常に高い元素濃度と試料量の上限を有します。具体的には、炭素含有量が40mgを超えない限り、液体燃料などの有機物なら20 mg、土壌等の無機試料は1.5 gまで分析することが可能です。また、vario EL cubeは酸素、塩素、全無機炭素 (TIC) のオプション機能を追加することができます。
ブランクフリー試料導入と酸素ジェットインジェクションによる信頼性の高い測定結果
vario EL cubeは、特許技術であるボールバルブを利用し、周辺空気の混入を防ぎながら試料を燃焼管へ導入することができますが、これは特に微量窒素分析に役立ちます。さらに、燃焼点に酸素を直接吹きかけるジェットインジェクションと最高1,200°Cの電熱炉温度の組合せにより、試料を完全燃焼させてガス化することができます。これはマトリックスに依存しない高精度元素分析のための前提条件となります。
優れた水素・硫黄測定能力
正確な水素および硫黄の濃度測定を確実に行えるよう、vario EL cubeの装置内部のガス配管類は隙間なく加熱されています。これにより、経路内での微量水分の凝縮を抑えることで、水素と硫黄の定量結果が誤ることを防ぎます。さらにUNICUBEには微量硫黄分析用の赤外線 (IR) 検出器を追加できます。そのため、1度の分析で熱伝導度検出器によるCHNデータと、IR検出器によるサブµgの硫黄データを同時に収集することができます。
高度な自動化と容易なメンテナンスによる快適な操作性
vario EL cubeは、最大で120検体用カルーゼルを装着できるオートサンプラーを備え、いつどのポジションでも試料を追加することができます。さらにサンプルスループットが高く、24時間365日の無人操作が可能です。自動ガスリーク検知機能、 燃焼灰をトラップする大きなアッシュフィンガー、長期間変動しないキャリブレーションなど、これらの特長はメンテナンスに費やす労力と時間を大幅に軽減し、その結果としてシステムの連続稼働時間が格段に長くなります。メンテナンスが必要な時はいつでも、ユーザーフレンドリーなクランプ式配管接続により工具不要なメンテナンスが行えます。また、電熱炉はスライド式で引き出せるため、燃焼管の脱着時に快適な作業姿勢を保てます。
安心の10年保証
素晴らしい堅牢性と長寿命を備えたvario EL cubeだからこそ、当社は高温燃焼炉と、熱伝導度検出器 (TCD) の 熱伝導度検出器セル (TCDセル) に10年保証を付与します。また長期サポートを大切にする当社のポリシーとして、製造中止後、最低10年間のスペア部品の供給を続けます。これにより、保有期間に掛かるトータルコストを大幅に抑えて投資回収に貢献します。
製品の詳細
vario EL cubeは以下のモードで分析できるよう最適化されています。
- CHNS
- CHN
- CNS
- CN
- O*
- Cl*
- TIC*
秤量範囲
ミクロスケール(<1mg)からマクロスケール(1.5 gの土壌)まで、および有機物は最大20 mgまで。
元素濃度範囲
大きなダイナミック元素濃度レンジ:
C:最大40 mg absolute もしくは0 - 100 %
H:最大3 mg absolute もしくは0 - 100 %
N:最大15 mg absolute もしくは0 - 100 %
S:最大6 mg absolute もしくは0 - 100 %
O*:最大6 mg absolute もしくは0 - 100 %
Cl*:最大1.2 mg absolute もしくは0 - 100 %
精度
<0.1 % absolute(均質物質の場合)、ただし試料タイプ、分析モード、システム構成による。
分析時間
1元素あたり~3 - 4分、ただし元素濃度、試料重量、試料タイプ、測定モード、およびシステム構成による。
高温燃焼ユニット:
10年保証付き電熱炉は最大1,200 °C (スズ箔使用時はその燃焼時で1,800 °C) で試料を完全燃焼。試料に酸素を直接吹きかけるジェットインジェクションは、燃焼点における酸素濃度が最大となり燃焼時の酸素消費量を抑えます。従来は難燃性であった試料も100%の燃焼と回収が得られます。
パージ &トラップ クロマトグラフィー:
燃焼混合ガスの分離は最大3種類の選択的ガス吸着カラム上で行われます。これらのカラムに吸着された各ガス成分は加熱されるまで保持されますが、前のガス成分の検出シグナルがベースラインまで戻ったことを自動認識してから次のガス成分の脱着が開始されます。この結果、オーバーラップが無く完全にピークは分離され、さらにベースラインへの戻りを自動探知して分析時間は自動的に最適化されます。
検出器
- 熱伝導度検出器 (TCD)
- 硫黄/酸素分析用 赤外線 (IR) 検出器*
- 塩素分析用 電気化学検出器*
試料導入部
内蔵式オートサンプラーは、60検体用*、80検体用、または120検体用*のカルーゼルを選択可能(固体もしくは液体の試料をカプセルに封入した場合)、分析時に分析試料の追加が可能
液体試料を直接注入するタイプのオートサンプラー* (2 mlバイアル、50検体用カルーゼル) は洗浄用と廃液用のバイアルも完備、分析時に分析試料の追加が可能
電熱炉の最高温度
1,200 °C (試料をスズ箔に包む場合は試料燃焼時に1,800 °C)
機器コントロール
Windows®ベースのvario EL cube専用ソフトウェアの主な機能は、測定、解析、LIMS統合、自動スリープ・ウェークアップによる自動夜間運転など。21 CFR Part 11に対応*
使用するガス
ヘリウム (又はアルゴン) と酸素
本体サイズ
48 x 55 x 57 cm (幅 x 奥行き x 高さ)