一台の元素分析計でCNSOH同位体比分析
vario PYRO cubeは、EA-IRMS用ののための前処理元素分析装置です。CNSOH5元素分析: OHモード(標準構成)とCNSモード(オプション)に対応しており1台の元素分析装置ですべてのバルク同位体分析が可能であり、1gのサンプルであっても、高精度同位体分析を提供します。またvario PYRO cubeを当社の最先端のIRMSシステムと組み合わせて使用することで、比類ない操作性と優れた耐久性を備えた信頼できる結果を得ることができます。
vario PYRO cube 製品の特長
優れたピーク形状と分離能を持ったNCS同位体同時分析
炭素量が多いサンプル中の微量硫黄分析に対応可能
正確な酸素同位体分析
δ18O分析時にCOとN2をベースラインで分離可能で、高精度な酸素同位体分析が可能。
マトリックスに依存しない分析
最高1,500℃の高温熱分解
操作しやすいソフトウェア
優れた自動化機能と低メンテナンス設計
特長
最新のパージ&トラップ技術による優れたサンプル分析
vario PYRO cubeは、優れたピーク形状と完全なピーク分離によりOHおよびCNS分析を10 -15分程度で行うことができます。これは、高度なガス分離能とガス濃縮を行う最新のパージ&トラップ技術によって達成されており、EA-IRMSにおいて高精度分析を提供しています。この最新のパージ&トラップ技術により、特に硫黄の高感度分析が可能になり、vario PYRO cubeは微量硫黄同位体分析を実現しました。さらに、数マイクログラムからグラムまでのサンプルを分析できる広い測定範囲は、この最新のパージ&トラップ技術によるものです。
完全なベースライン分離を実現した酸素同位体比分析
窒素を含むサンプルのδ18O分析は、N2がCOに干渉するため正確な同位体比分析が困難とされていました。vario PYRO cubeでは、特許取得のバックフラッシュシステムを用いてN2の干渉を排除し完全なベースライン分離と比類ないCOピークフォーカシングを実現した結果s、信頼性の高い酸素同位体比分析が可能になりました。
マトリックスに依存しない高温熱分解分析
酸素同位体比分析では、サンプル中の酸素を一酸化炭素に変換する必要があり、それを一酸化炭素に完全に変換するためには、1,400 °C以上の高温の炉が必要です。vario PYRO cubeは、最高1,500℃の高温熱分解を行うことができ、炉内のホットゾーンを長くすることで、完全な変換効率を保証しているのでマトリックスに依存しない分析が可能です
デザインによる高い操作性
分析中であっても追加分析が可能な120(240: オプション)ポジションのオートサンプラーを搭載したvario PYRO cubeは、24時間365日の無人分析と高いサンプルスループットを実現するために設計されています。大きなアッシュフィンガーを有し、さらに燃焼管と還元管が分離しているため、メンテナンス頻度が非常に少なく、システムの稼働率が高くなるよう設計されています。工具を使わないユーザーフレンドリーなクランプによるガス配管接続、アクセスが容易なスライド式の炉は快適なメンテナンス作業を保証します。
10年保証部品
vario PYRO cube の 熱伝導度検出器 (TCD) の 熱伝導度検出器セル (TCDセル) には10年保証を付与していますので、安心してお使いいただけます。また、長期的な視点に立った技術サポートとして、スペアパーツを最低10年間提供しています。これにより、トータルコストを大幅に削減し、お客様に投資効果を実感していただくことができます。
vario ISOTOPE cubetは以下の元素種のデルタ値分析に対応します。
- O: δ18O
- H: δ2H
- C: δ13C*
- N: δ15N*
- S: δ34S*
秤量範囲
マイクロ(20 µg)からセミマクロ(1 gの土壌)まで、幅広い秤量範囲を実現
元素定量範囲
- C*: 最大20 mg abs.
- N*: 最大15 mg abs.
- S*: 最大 1.5 mg abs.
- O: 最大 6 mg abs.
- H: 最大 1 mg abs.
分析精度
元素分析精度(外部精度, 1s)
C, N, S, O< 0.1 %
安定同位体比分析精度(外部精度, 1s)
- δ13C*: 0.1 ‰
- δ15N*: 0.15 ‰
- δ34S*: 0.2 ‰
- δ18O: 0.3 ‰
- δ2H: 2 ‰
- δ2H* (HDChrome): 0.5 ‰
分析時間
- H: ~ 5 分
- OH/O: ~ 14 - 15 分
- CNS*: ~ 3 - 4 分/1元素
元素の含有量とサンプルの重量に応じて自己最適化されます。サンプルの種類、分析モード、構成によって異なります。
OH/H/O 同位体分析のための高温熱分解分析:
最高1,500 °Cの高温熱分解により、酸素はCOに、水素はH2に変換されます。COはカラムにトラップされて濃縮されますが、H2は直接、安定同位体比質量分析装置に導入されます。H2のピークがベースラインまで下がった後、クリーンなヘリウムがAPTカラムに流れ、不要な副生成物ガスはシステムから排出されますがCOは保持されます。これにより、質量分析計に導入する前に、目的成分であるCOと不要なガスが完全に分離されます。
高温燃焼ユニット&APTクロマトグラフィー(CNS同位体同時分析*):
最高1,200 °C(錫箔使用時は燃焼点で1,800 °C)で試料を完全に燃焼分解。サンプルに直接酸素を噴射することで、燃焼時の酸素濃度が最も高くなり、ガス消費量も少なくなります。これにより、従来は燃焼しにくかったサンプルでも、100%の回収率が保証されます。2つのガス選択性カラムでガス成分を分離します。これらのカラムは、ガスが加熱されるまでガスを捕捉します。ガスの放出は、先行するガスのピークがベースラインに達したときにのみ開始されます。これにより、オーバーラップのない完璧なピーク分離と、分析時間の自動最適化を実現しています。
検出器
熱伝導度検出器 (TCD)
サンプルセット
- 60*、80、120、または240*試料のオートサンプラー(固体およびカプセル封入液体)、分析中にサンプルの追加可能
- 洗浄バイアルと廃棄バイアルを備えた50試料の液体オートサンプラー*(2mlバイアル)、分析中に分析中にサンプルの追加可能
電熱炉最高温度
- 熱分解分析時 (OH): 1,500 °C
- 燃焼分析時 (CNS): 1,200 ° C (スズ箔使用時は燃焼点で1,800 °C)
機器制御
Windows®ベースのlyticOS® ソフトウェアスイートにLIMSを統合し、自動スリープ・ウェイクアップ機能で夜間の自動運転・無人運転を実現。
使用ガス
- ヘリウム(OH and CNS*)
- 酸素(CNS*)
寸法
48 x 55 x 63 cm (幅 x 奥行 x 高さ)