サンプルスループットの新次元に到達
元素分析装置vario MAX cubeは、最大5 g/5 mLの試料中の炭素、窒素、硫黄を高温燃焼法で分析できるよう最適化されています。24時間365日の無人運転を可能にするようデザインされており、大きな試料量、多様な試料タイプ、燃焼灰が多いといった問題に直面しているハイスループット・ラボのニーズを満たします。時間と手間の掛かる試料前処理を必要とせず、90検体用オートサンプラーと自動化された燃焼灰排出機構により、夜間の無人運転でサンプルスループットを最大化し、ラボの運用効率が高められます。
vario MAX cube 製品ハイライト
史上最大の試料量
最大5 g/5 mlの試料量を扱える、再利用可能な大容量クルーシブル (試料容器)を採用
最高のサンプルスループット
迅速分析 (5分)、自動試料導入、自動燃焼灰排出
超簡単サンプリングと難試料の分析
縦長のクルーシブル形状と独自ポスト燃焼技術が、あらゆるマトリックスの試料に容易に対応
キャリアガス (アルゴン/ヘリウム) の自由選択
ヘリウムガスの価格高騰や供給難を解決
特長
最大の秤量範囲と液量
vario MAX cubeは、炭素、窒素、硫黄の分析が、最大の試料量で行えます。再利用可能な大容量クルーシブルは、最大5 g/5 mlの試料を簡単に秤量してオートサンプラーにセットできます。またこの装置は、分析ニーズに合わせてCNSまたはCNの測定モードの選択が行えます。vario MAX cubeはその検出範囲も最大で、最も高い精度と正確さのある分析結果を実現する高性能パージ & トラップ (APT) 技術により、C:N元素比が7,000:1や元素濃度下限がppmレンジまで測定が行えます。
高度な自動化と容易なメンテナンスによる、最高のサンプルスループットを実現
vario MAX cubeは、幅広い種類のサンプルをわずか5分という時間で高速分析が行えます。この装置では、24時365日の無人運転と高いサンプルスループットが、いつでも試料を追加できる90検体用オートサンプラーや自動燃焼灰排出機構などの統合された自動化機能によって達成できるようデザインされています。これは、特に土壌や堆積物のように灰分が多い試料の場合に、装置の連続稼働時間を大幅に増加させます。また、長期間安定したキャリブレーションのおかげで、vario MAX cubeは頻繁で時間のかかる再校正を回避できます。これはメンテナンスに費やす時間を大幅に軽減し、結果としてシステムの連続稼働時間が格段に長くなります。メンテナンスが必要な時はいつでも、ユーザーフレンドリーなクランプ式配管接続により工具不要なメンテナンスが行えます。さらに、電熱炉はスライド式で引き出せるため、燃焼管の脱着時に快適な作業姿勢を保てます。
独自技術のクルーシブル形状とポスト燃焼により、単純化されたサンプリングと難試料のCNS分析
vario MAX cubeのポスト燃焼技術 (補助燃焼技術)は、脂肪など一般に燃焼が困難なマトリックスの試料でも完全に分解することができます。また、多くの試料をサンプリングできる縦長のクルーシブルは、不均質な試料であっても問題なく簡単に分析が行えます。具体的には、データ品質に影響を与えることなく試料の粉砕や破砕を省略し、試料調製を簡素化して貴重な時間を節約できます。さらにvario MAX cubeは効率が高い3段階の乾燥機構を備えてあり、液体試料の場合でも最も信頼性の高い分析が行えます。
自由度の高いキャリアガス選択
ヘリウムガスの価格高騰や入手難による混乱を避けるため、分析ニーズによってはvario MAX cubeはヘリウムの替わりにアルゴンをキャリアガスとして使用することも可能です。もし安価なアルゴンガスを使用することになれば、高価なヘリウムガスを使用する場合と比較してランニングコストの削減が行えます。
安心の10年保証
素晴らしい堅牢性と長寿命を備えたvario MAX cubeだからこそ、当社は高温燃焼炉と、熱伝導度検出器 (TCD) の 熱伝導度検出器セル (TCDセル) に10年保証を付与します。また長期サポートを大切にする当社のポリシーとして、製造中止後、最低10年間のスペア部品の供給を続けます。これにより、保有期間に掛かるトータルコストを大幅に抑えて投資回収に貢献します。
製品の詳細
vario MAX cubeは以下のモードで分析できるよう最適化されています。
CNS
CN
N
TOC*
TIC*
最大試料量
5 g、または5 ml
元素濃度範囲
最大のダイナミック元素濃度レンジ:
C:最大300 mg (最大500 mg*) absolute もしくは0 - 100 %
N:最大500 mg absolute もしくは0 - 100 %
S:最大15 mg absolute もしくは0 - 100 %
精度
<0.1 % absolute(100 mgグルタミン酸)、ただし試料タイプ、分析モード、システム構成による。
分析時間
1元素あたり~3 - 4分、ただし元素濃度、試料量、試料タイプ、測定モード、およびシステム構成による。
vario MAX cubeは、最大1,200°Cの高温で土壌などの試料を燃焼させた後に燃焼ガスの分析を行う装置です。vario MAX cubeのCN分析とCNS分析は、最新のISO、EN、DIN、AOACなど各国や国際機関の公定法に準拠しています。
検出器
熱伝導度検出器 (TCD)
硫黄分析用 赤外線 (IR) 検出器*
試料導入部
90検体用オートサンプラー、分析時に分析試料の追加が可能
電熱炉の最高温度
1,200 °C
機器コントロール
Windows®ベースのvario MAX cube専用ソフトウェアの主な機能は、測定、解析、LIMS統合、自動スリープ・ウェークアップによる自動夜間運転など。21 CFR Part 11に対応*
本体サイズ
63 x 55 x 106 cm (幅 x 奥行き x 高さ)