石油化学のため安定同位体ソリューション
PetrovisIONは、石油産業界向けの操作性と投資収益率の大幅な向上を実現するための先進的な安定同位体分析ソリューションです。
石油化学産業界において安定同位体分析は、新しく発見した化石燃料貯留層の石油やガスの起源を推定することで、その貯留層の開発の適合性を判断が可能になる油井プロファイリングを通じた化石燃料の貯留層探査において重要な技術です。なぜなら、新しい貯留層における石油やガスの起源を理解することは、その貯留層の実現性や開発への適合性を判断するための必須条件だからです。また、この技術は、従来の原油貯留層だけでなく、シェールガスや炭層メタンなどの非在来型資源の評価に用いられます。
PetrovisIONは、これらすべてのサンプルに対応する完全なソリューションであり、石油化学ラボに装置操作充実した機能による機器操作の効率化と充実したデータ処理を提供します。
PetrovisION 製品の特長
使いやすさ
Good-For-Go機能により、ワンクリックでシステムのセットアップが可能です
高度なデータ解析
従来品とは比べものにならない優れた安定同位体解析ソフトウェア
小さな設置面積
従来機種と比較して設置面積を約50%削減
低コスト
システムのスリープ/ウェイクアップ機能による各種コストの低減
特長
使いやすさ
PetrovisIONは、わかりやすい解析とインテリジェントな制御機能を備えており、最も使いやすいソリューションの一つです。
また、Good-For-Go制御技術により、ワンクリックで装置のセットアップが完了します。
高度なデータ解析
PetrovisIONは、以下の特徴を持ち、皆様に最先端の分析能力を提供します。
天然ガスなどの大きなダイナミックレンジを必要とするサンプル分析に対応した100Vヘッドアンプ
温度制御が安定した炉の設計により、再調整することなく長期間にわたって安定したサンプル分析が可能
機能的な安定同位体データ処理ソフトウェアは、このアプリケーションのために作成された最も強力なソフトウェアスイートであり、lyticOS® ピークマッピングにより、全油分データの解析がわずか数分に短縮されます。
最小限の設置面積
現在市販されている安定同位体分析装置と比較して、約50%の小型化を実現し、コンパクトなパッケージの中に優れた性能を発揮します。
低所有コスト
スリープ/ウェイクアップ機能を搭載し、資源の消費を抑え、長期間にわたり経済的な性能を発揮します。
製品の詳細
PetrovisIONは、安定同位体を用いた石油化学分析のための完全なソリューションであり、以下のモジュールで構成されています。
isoprime visION 安定同位体分析装置
isoprime visION同位体比質量分析計は、優れたバルク同位体分析および化合物固有の同位体分析を提供します。使いやすさを重視して開発されたisoprime visIONは、シンプルであることが特徴です。安定同位体分析の全く新しい体験を提供します。日常的なメンテナンスから解放され、機器ではなく科学に集中することができます。このようにisoprime visIONは、まだ同位体比質量分析の経験が浅い研究室にも、安定同位体分析の可能性を切り開きます。
centrIONモニタリングガスハンドリングとインレットインターフェースシステム
centrIONはisoprime visIONシステムの強力な核となるものです。デジタル制御による完全自動化により、centrIONはisoprime visIONのインレットシステムの中心的なインターフェースとなり、装置のパフォーマンスチェックに必要なモニタリングガス導入を行います。
isoprime visIONに内蔵され、lyticOS®ソフトウェアスイートによってインテリジェントに処理されるcentrIONは、複雑なタスクを驚くほどシンプルに実行するためにシームレスに動作します。
centrIONを使用すれば、装置の日々のメンテナンスから解放され、研究に集中することができます。
lyticOS® PetrovisION オペレーティングライセンス(データ取得およびデータ処理用)
lyticOS® ソフトウェアスイートは、isoprime visION安定同位体分析計のための画期的な新しいソフトウェアです。isoprime visIONとcentrIONと連動し、比類ないレベルのインテリジェントな制御を提供します。
lyticOS® は安定同位体分析のために開発・設計された、最も機能的かつシンプルなソフトウェアです。その機能的なれたユーザーインターフェースとは裏腹に、比類ない能力を発揮し、優れたデータを簡単に取得することができます。
さらにlyticOS® により、isoprime visION はサンプル分析前後でシステムのモニターを行い、サンプル分析の信頼性を補完するデータ付帯させることが可能です。
Agilent 8890 GC と GC5 インターフェース による δ13C および δ2H 同位体分析
化合物固有の安定同位体分析は、坑井プロファイリングのための複雑な石油サンプルの分析や、天然ガスのδ13Cおよびδ2H同位体を評価し、その起源や成熟度を決定するための基本的なツールです。
Agilent 8890GCで化合物ごとに分離されたクロマトグラフィーを維持した状態でサンプルを連続的にGC5インターフェースに導入できるため、低濃度サンプルの高感度分析を実現しています。非常に安定した長寿命反応炉により、高分子量の化合物分析を簡単に行うことが可能です。
GC5 システムは、アジレント・テクノロジーズの Value-Added Reseller (VAR) パートナーとして、市場をリードする Agilent 8890B GC システムを最大限に活用し、お客様の研究のための最高性能の GC-IRMS システムを構築しています。
これら 4 つのコアコンポーネントに加え、PetrovisION ソリューションには、最大 16 サンプルの Agilent 7693 オートサンプラータレット、および δ13C および δ2H 同位体分析に適した GC カラムを含む天然ガス分析キットも含まれます。
GCMSによる化合物同定
複雑なオイルサンプル分析では、GCカラムから何百もの化合物が溶出し、分析時間は2~3時間にも及ぶことがあります。また、高温の反応炉で化合物の分子構造が破壊される可能性があり、どの化合物を分析しているのかをIRMSのみで断定することは非常に困難です。
Agilent 5977B MSD (四重極GCMS)と PetrovisION を組み合わせることで、たった1回のサンプル分析で化合物の同定と同位体分析を同時に行うことができ、さらに大幅な分析時間の短縮を実現します。
EA-IRMS: NSOバルク分析
重油には、窒素、硫黄、酸素のほか、重金属、アスファルト、樹脂など様々な物質が多量含まれていることから、重油のGC分析は非常に困難であり、そのバルク同位体分析が重油の特性評価に有用です。
バルクδ13Cとδ2H分析は、PYRO cube®を使用することで、オイルサンプルの迅速なスクリーニングが可能になります。
IsoTubes: 自動ガスサンプル分析
天然ガスサンプルを現場から研究所まで搬送する際、持ち運びの容易さと耐久性からIsoTubes(アイソテックラボラトリーズ社製)が大変有用です。PetrovisIONはGerstel社製の専用オートサンプラーを提供することができ、大量のIsoTubes採取サンプルを迅速かつ自動で分析することができ、高いスループットと低い運用コストを実現することが可能です。
液体オートサンプラー: 水分析
掘削プロセスでは水が必要不可欠ですが、近年の水圧破砕の進歩により、このプロセスでの水消費量に対する監視の目が厳しくなっています。水の酸素・水素同位体比分析は、水源の特定や揚水した地表水と帯水層の区別に有用であり、PetrovisIONにvario Liquid Samplerを追加することで、この分析をシンプルで簡単に行うことができます。
- 原油
- 天然ガス
- 飽和および不飽和オイルフラクション
- ケロジェン、アスファルト、類似物質
- 頁岩、堆積物、炭酸塩、硫化物、硝酸塩